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⟐ ビジネス/2026-05-30上級

AdMobのフロアを下げたら収益が崩れた — 個人開発のメディエーション運用で効いた判断軸

個人開発の壁紙アプリでAdMobメディエーションのeCPMフロアを実勢に合わせて調整し、Unity Adsのウォーターフォール終了に対応した実運用の記録です。フロアをOFFにしてはいけない理由、マッチ率80%の境界、月2回のレビュー手順までを残します。

AdMob73メディエーション10eCPM5アプリ収益化18Unity Ads広告最適化個人開発218

✦ プレミアム記事

個人で壁紙アプリを運用していると、広告収益は「設定して終わり」にはなりません。放っておくと、ある日の何気ない設定変更が静かに収益を削っていることがあります。先月の私がまさにそうでした。インタースティシャル広告の推定収益が目に見えて落ち、原因を突き止めるのに数日を要したのです。犯人は、自分が良かれと思って加えた一つの設定変更でした。この記事は、その復旧の過程で固まった「メディエーションのフロアをどう触るか」という判断軸の話です。

結論から言うと、いちばん効いたのは「フロアをOFFにしてはいけない」という一行のルールでした。一見すると、フロア(最低eCPM)を外せば在庫が売れやすくなって収益が増えそうに思えます。実際は逆でした。

フロアをOFFにして収益が崩れた話

メディエーションに新しい広告ネットワークを追加する準備として、AdMobのインタースティシャルのグループからeCPMフロアを一時的に全部外したことがあります。「フロアがあると新規ネットワークの入札が弾かれるかもしれない」と考えたのですが、これは誤りでした。

フロアをOFFにすると、Biddingを含むメディエーション全体に対する最低eCPMの歯止めが消えます。結果として、安い入札でも在庫が約定するようになり、表示は増えるのに単価が崩れて、推定収益はむしろ下がりました。フロアは「新規ネットワークを弾く壁」ではなく「全ネットワークに対して最低価格を主張する床」だったのです。気づいてからフロアを実勢ベースで復元し、収益は元の水準に戻りました。

公式ドキュメントには「フロアを設定できます」とは書いてありますが、「INTでフロアをOFFにすると何が起きるか」までは書かれていません。ここは実際に踏んでみて初めて分かった落とし穴でした。

フロアは実勢eCPMの50〜60%に置く

では、いくらに設定するのか。私が42グループを運用しながら固めた目安は、INTフロア = 直近30日の実勢eCPM × 50〜60% です。

たとえば実勢eCPMが$16前後の地域なら、フロアは$8.5あたりに置きます。実勢$10の地域なら$5〜$6。フロアと実勢eCPMの比率が65%を超えてきたら、フロアが高すぎてマッチ率を圧迫している可能性があるので見直します。逆に40%を切るほど低ければ、もう少し攻めても取りこぼしは少ないと判断できます。

実際の運用で手元に置いている早見表は、おおよそ次のようなものです。地域ごとに実勢eCPMは大きく違うので、固定額ではなく「比率」で考えるのが要点です。

地域の実勢eCPM(直近30日)INTフロアの目安(50〜60%)運用メモ
$16前後(高単価地域)$8.5前後比率65%超でマッチ率を圧迫しやすい
$10前後(中単価地域)$5〜$6標準。±30%の範囲で微調整
$4前後(低単価地域)$2前後比率40%を切るなら少し攻めてよい
バナー全般($0.10〜$0.30)OFFフロアを立てるとフィル率が落ちる

ここで大事なのは、バナーには同じ理屈を当てはめないことです。バナーの実勢eCPMは$0.10〜$0.30と低く、フロアを立てるとフィル率が大きく落ちます。私はバナーは全グループでフロアをOFFにし、Googleの自動最適化に任せています。フォーマットごとに方針を変える、というのが実運用の現実解でした。

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✦INTフロアをOFFにするとBidding全体の最低eCPMが消えて収益が崩れる — 実際にやって痛い目を見た判断ミスと、その復旧プロセスを共有します
✦フロア=実勢eCPMの50〜60%、マッチ率80%が調査の境界、変更は±30%以内という、42グループを運用して固まった具体的なしきい値を持ち帰れます
✦Unity Adsのウォーターフォール提供が2026年1月31日で終了した件への対応と、月2回のフロアレビューを15分で回す手順までを実例で示します
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