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ビジネス/2026-06-04上級

SDK を増やさず AdMob の入札需要を広げる — パートナー11社を申請して見えた「有効化≠配信」の境界

AdMob のビディングソースに SDK 不要のサーバーサイド入札パートナーを追加する作業を実際に進めた記録です。doc 型と form 型の申請フローの違い、reCAPTCHA の挙動、そして「パートナーシップ有効化」と「実配信可能」が別物だという落とし穴まで、個人開発者の視点でまとめました。

AdMob63ビディングメディエーション10アプリ収益化18app-ads.txt

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「ビディングのソースを増やしたい。でも SDK はこれ以上増やしたくない」。この一見矛盾した要求から、先日 AdMob のサーバーサイド入札パートナーを片っ端から申請する作業を始めました。結果から言うと、申請そのものより「申請して有効化されても、それだけでは1インプレッションも増えない」という線引きを理解することのほうがずっと重要でした。

私は 2014 年から個人でスマートフォンアプリを作り続けていて、壁紙・癒し・引き寄せ系を中心に累計 5,000 万ダウンロードほど、AdMob の月間収益はピーク時で 150 万円を超えていました。その運用の中で何度も痛い目に遭ってきたのが「広告 SDK の数」です。Android 版でメディエーションアダプタを増やすたびに AAB が膨らみ、あるバージョンでは Glide 5.0.5 と AGP 9 系の組み合わせで Android 6.0.1 ユーザー全員がクラッシュする事故を起こしました(coreLibraryDesugaringEnabled true の1行で消えましたが、原因特定に半日溶かしました)。SDK は需要をもたらすと同時に、確実に保守コストとクラッシュ面を増やします。

だからこそ「SDK を増やさずに入札に参加する需要源だけ増やせるなら、それが理想」という発想になります。AdMob のビディングソースには、まさにそのための「SDK 不要のサーバーサイド入札パートナー」という枠が用意されています。今回はそこに 11 社を申請してみて、想定通りに進んだこと・つまずいたこと・最終的に何を採用したかを、判断基準ごと残しておきます。

なぜ「ウォーターフォール追加」ではなく「ビディングパートナー申請」なのか

前提として、私の Android アプリ(綺麗な壁紙 net.dolice.beautifulwallpapers / 浮世絵壁紙 net.dolice.ukiyoe)では、長く使っていた Unity Ads のウォーターフォール・メディエーションが構造的に死にました。Google AdMob 公式が「Unity Ads のウォーターフォール・メディエーションのサポートは 2026 年 1 月 31 日で終了」とアナウンスしており、実際レポートを見ると 7 日間で約 97,000 リクエストに対してインプレッション 0、収益 0 ドルという状態が三週連続で安定再現していました。ウォーターフォールはもう増やしても意味がありません。

新規の需要を入れるなら、選択肢は2つです。

ひとつは Bidding 対応の AdNetwork を SDK ごと統合する道。これは需要が太い反面、アダプタ Pod / Gradle 依存・app-ads.txt・テスト端末での挙動確認まで一式が増えます。もうひとつが、今回の本題である SDK を一切アプリに入れずに、AdMob のサーバー間でだけ入札に参加してもらうサーバーサイド入札パートナーです。後者はアプリ側のバイナリに触れないので、保守面・クラッシュ面のリスクがゼロに近い。SDK 削減方針を取っている私にとっては、まず後者を最大限に増やしてから、本当に必要なものだけ SDK 統合に昇格させる、という順番が理にかなっていました。

申請フローには2つの型がある — doc 型と form 型

AdMob コンソールの「メディエーション → ビディング → 広告ソースを設定」から各社を有効化していくと、申請フローが大きく2パターンに分かれることに気づきます。ここを把握しておくと、1社あたりの所要時間が読めるようになります。

doc 型は、AdMob 上で「パートナー契約への署名手順」を押すと Google のヘルプドキュメントが開き、ステップ1が自動的に完了済みになるタイプです。あとは AdMob に戻ってステップ2の「確認して同意する」を押すだけで有効化されます。実際のパートナー関係はオフラインで確立される設計で、私が試した中では Improve Digital(Azerion)と Mobfox がこの型でした。数分で終わります。

form 型は、「パートナー契約に署名する」→「表示して署名する」と進むと各社の外部サイトに飛び、そこでフォーム入力・規約同意・送信まで行うタイプです。送信後に AdMob へ戻り、ステップ2の「確認して同意する」を押します。Chocolate Platform、Nativo、Verve Group、Sharethrough、Yieldmo がこの型でした。pub-0667784050147760 のような publisher ID は Google 側から自動で引き継がれるので、フォームに手入力する必要はありません。

form 型でひとつ実用上の落とし穴があります。reCAPTCHA の種類によって自動化できるかどうかが変わるという点です。Verve のように reCAPTCHA v3(invisible 型)を使っているサイトは、フォーム送信時にスコアリングだけで通過するので一気に完了できます。一方 Sharethrough のように reCAPTCHA v2(チェックボックス型)が出るサイトは、人間がチェックを入れる操作が物理的に必須で、ここだけは自動化に頼らず手で押す必要があります。私はこの運用作業の大半を AI アシスタントに任せていますが、v2 チェックボックスだけは毎回自分の手で通しています。

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この記事で得られること
AdMob のビディングソースに SDK 不要パートナーを追加する申請フロー(doc 型と form 型の違い、reCAPTCHA の挙動)
「パートナーシップ有効化」と「実配信可能」が別物である理由と、アダプタ SDK が必須なパートナーの見分け方
広告 SDK を増やさない運用方針のもとで、11社のうち何を採用し何を見送ったかの具体的な判断基準
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