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開発ツール/2026-09-04上級

EAS の secret は「アプリに入れない」設定ではありません — 接頭辞と可視性を別々に決める

EXPO_PUBLIC_ の接頭辞は成果物に入るかを決め、EAS の可視性は誰が読めるかを決めます。二つを重ねたときに OTA 更新でだけ値が消える筋道と、出荷前に自分の手で確かめる手順をまとめました。

Expo198EAS7環境変数5React Native235Rork551

プレミアム記事

リリース前の点検で、書き出したばかりの JavaScript バンドルを grep にかけていました。探していたのは、自分の手で EXPO_PUBLIC_ を付けた解析用のキーです。

出てきました。想定どおりではあるのですが、少し落ち着かない結果でもありました。その値は EAS 側で可視性を絞ってあり、私はしばらくのあいだ、そこを絞れば成果物の中身のほうも絞れるのだと受け取っていたからです。

実際には、二つはまったく別のことを決めています。接頭辞は成果物に入るかどうかを決め、可視性は誰がその値を読めるかを決めます。接頭辞は成果物、可視性は経路。 ここに辿り着いてから、鍵の置き場所で迷う時間がほとんどなくなりました。

接頭辞と可視性は、別々のことを決めています

Expo の環境変数で最初に噛み合わなくなるのは、この二つを一本の「安全レベル」だと考えてしまうところです。並べて書くと、重なっていないことがはっきりします。

決めていること効き方
EXPO_PUBLIC_ の接頭辞その値がクライアントのコードに埋め込まれるかどうかバンドル時に process.env.EXPO_PUBLIC_* が値そのものへ置き換わります
EAS の可視性(plaintext / sensitive / secret)その値を誰がどこで読めるかダッシュボード・EAS CLI・ジョブのログでの見え方が変わります

つまり、可視性を secret にしても、名前が EXPO_PUBLIC_ で始まっていて、その値をクライアントのコードから参照しているのであれば、成果物には入ります。Expo のドキュメントも、Environment variables in EAS で secret について「アプリ自体に埋め込む値に追加の安全性を与えるものではない」と書いています。

私はこの一文を、最初に読んだときには通り過ぎていました。読み落としたというよりも、secret という語の手触りに引っ張られていたのだと思います。

secret が実際に止めているのは、EAS の外側だけです

secret 指定が効くのは、値が EAS のサーバーの外へ出ていく経路のほうです。止まるものと止まらないものを、はっきり分けておきます。

止まるもの。ダッシュボードでの表示、EAS CLI からの読み出し、ジョブのログへの出力、そして eas env:pull でローカルの .env に降りてくること。ここは確かに閉じます。

止まらないもの。ビルドジョブの中で環境変数として渡り、そこでバンドラーがクライアントのコードへ埋め込む経路です。ビルドは EAS のサーバーの内側で走りますので、secret でも値は届きます。届いた値は、そのまま成果物の一部になります。

「誰にも読ませたくない」と「アプリに入れたくない」は、言葉が似ているだけで別の要求です。前者は可視性、後者は接頭辞と設計の側で満たすことになります。

ここまでお読みいただきありがとうございます。

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接頭辞と可視性という別々の軸を切り分けて、自分のアプリのどの鍵をどこへ置くかを迷わず決められるようになる
ストアのビルドでは動くのに OTA 更新を当てた版でだけ設定が空になる、後から原因を追いにくい事故を公開前に止められるようになる
書き出したバンドルを検索して実際に何が入ったかを確かめる手順と、EAS の一覧から矛盾を拾うスクリプトを、出荷前の点検にそのまま置けるようになる
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