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アプリ開発/2026-06-27上級

アラビア語に切り替えても画面が鏡像化されない — Rork(Expo)アプリのRTL対応と再起動の罠

Rork が生成した Expo アプリにアラビア語を足したのに、画面が左右反転せず戻るボタンが逆側に残る——その原因は I18nManager.forceRTL が再起動を要求することにあります。expo-localization での方向判定、Updates.reloadAsync での確実な反映、marginStart への置き換え、矢印だけの鏡像化まで、動くコードで RTL 対応の本番設計を示します。

Rork460React Native186Expo114多言語対応3RTL

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アラビア語を話す利用者から「戻るボタンが画面の左にあって押しにくい」という連絡をもらったのは、壁紙アプリにアラビア語のメタデータを足して数日後のことでした。文言は確かにアラビア語になっています。けれどレイアウトはそのまま左から右のままで、本来は右上にあるべき戻る矢印が左上に居座っていました。文言だけ翻訳して RTL(右から左)のレイアウト反転を忘れていたのです。

やっかいなのは、コードで I18nManager.forceRTL(true) を呼んでもその場では何も変わらないことでした。ログには反映済みと出るのに、画面は左から右のまま。私自身、最初はコードが間違っているのかと小一時間コードを見つめていました。原因はもっと単純で、React Native の RTL はネイティブ側のレイアウトエンジンに渡るため、アプリを作り直さない限り切り替わらないという仕様だったのです。

ここでは Rork が出力する Expo アプリを題材に、その再起動の壁をどう越えるか、そして「文言は翻訳できたのにレイアウトだけ壊れる」を仕組みで防ぐ設計を、個人開発で実際に踏んだ落とし穴とあわせて共有します。

鏡像化は自動、でも有効化は手動

最初に押さえておきたいのは、RTL が有効になりさえすれば flexDirection: 'row' のような並びは React Native が自動で左右反転してくれる、という点です。手で全画面を組み替える必要はありません。問題は「有効にする」操作のほうにあります。

RTL の有効・無効はネイティブのビュー階層に焼き込まれる設定で、JavaScript 実行中に動的に切り替えても、既に組み上がった画面には適用されません。I18nManager には次の2つがあります。

API役割反映タイミング
I18nManager.allowRTL(bool)RTL を許可するかどうかの土台。これが false だと forceRTL も効かない次回起動時
I18nManager.forceRTL(bool)実際に RTL レイアウトを強制する次回起動時(=アプリ再構築が必要)

どちらも「次回起動時」というのが肝です。つまり呼んだ直後にユーザーへ見せたいなら、こちらから作り直しを起こす必要があります。Expo なら expo-updatesUpdates.reloadAsync() が一番確実です。

端末の言語方向を読んで、初回起動の向きを決める

まず、端末がアラビア語やヘブライ語のような RTL 言語に設定されているかを判定します。expo-localizationgetLocales() は各ロケールに textDirection を返すので、これを使うのが正確です。言語コードを自前で RTL 判定するより、OS の判断に乗るほうが取りこぼしがありません。

// lib/rtl.ts
import * as Localization from 'expo-localization';
import { I18nManager } from 'react-native';
import * as Updates from 'expo-updates';
 
// 端末の最優先ロケールが RTL かどうか
export function deviceWantsRTL(): boolean {
  const [primary] = Localization.getLocales();
  return primary?.textDirection === 'rtl';
}
 
// アプリ起動時に一度だけ呼ぶ。向きが食い違っていたら作り直す
export async function syncLayoutDirection(): Promise<void> {
  const wantsRTL = deviceWantsRTL();
 
  // 既に望む向きなら何もしない(無限リロード防止)
  if (I18nManager.isRTL === wantsRTL) return;
 
  I18nManager.allowRTL(wantsRTL);
  I18nManager.forceRTL(wantsRTL);
 
  // 開発中の Fast Refresh では reload が効かないことがあるためガード
  if (!__DEV__) {
    await Updates.reloadAsync();
  }
}

if (I18nManager.isRTL === wantsRTL) return; のガードが地味ですが重要です。これを忘れると、起動するたびに「向きが違う→reload→また起動→…」と無限ループに入ります。私は最初このガードを書かず、シミュレータが延々と再起動を繰り返すのを眺めることになりました。

呼び出しはルートで、UI を描く前に行います。

// app/_layout.tsx(Expo Router)
import { useEffect, useState } from 'react';
import { syncLayoutDirection } from '../lib/rtl';
 
export default function RootLayout() {
  const [ready, setReady] = useState(false);
 
  useEffect(() => {
    syncLayoutDirection().finally(() => setReady(true));
  }, []);
 
  if (!ready) return null; // reload が走る場合はここで止まる
  return <Stack /* ... */ />;
}

app.json 側でも RTL を許可しておきます。Expo の場合、ビルド時に allowRTL を入れておくと初回から安定します。

{
  "expo": {
    "extra": { "supportsRTL": true },
    "ios": { "infoPlist": { "CFBundleAllowMixedLocalizations": true } }
  }
}

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アラビア語へ切り替えても鏡像化されない原因が I18nManager.forceRTL の再起動要件にあると理解し、Updates.reloadAsync で確実に反映させる実装を手に入れられる
marginLeft/right や position:left の直書きを marginStart/end と logical property に置き換え、全画面ビューアの閉じるボタンが逆側に出る事故を防げる
戻る矢印やチェブロンだけを transform で鏡像化し、壁紙サムネイル本体は反転させない『UIだけRTL化』の線引きを実装できる
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