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開発ツール/2026-07-26上級

iOS プレリリース版の端末を計測から外して失敗した記録 — 除外ではなく分離するトラック設計

OS のプレリリース版を使う端末を計測から除外した結果、正式リリース当日に手掛かりを失いました。除外ではなく os_track で分離し、閾値とリリースゲートを分ける設計を実装コードとともにまとめます。

Rork520React Native212Expo150計測設計2リリース運用3iOS 27

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秋の正式リリースが降ってきた翌朝、Crashlytics のダッシュボードを開いて手が止まりました。

前日まで静かだったクラッシュ一覧に、見覚えのないスタックトレースが4種類。しかも新しく出したビルドではなく、2週間前から配信していたバージョンで起きています。

原因を追う手掛かりは、本来なら夏のあいだに溜まっていたはずでした。私自身がその手掛かりを、自分の手で捨てていたのです。

ベータ端末を「除外」した理由は、当時は筋が通っていました

個人開発で6本のアプリを並行して面倒を見ていると、ダッシュボードを開ける時間は1日に数分しかありません。

そこにノイズが混ざると、判断が鈍ります。OS のパブリックベータを入れている端末は母数こそ小さいものの、クラッシュ率だけは目立って高い。全体のクラッシュフリー率がわずかに下がり、しきい値を割ってアラートが飛ぶ。開いてみるとベータ端末だけの問題で、こちらのビルドは無傷。

この空振りが月に何度か続いたあと、私は計測とクラッシュレポートの初期化時にプレリリース端末を弾く分岐を入れました。数字は静かになりました。

静かになった、という感覚が落とし穴でした。

除外は「見えない」を作るだけで、「起きない」は作りません

パブリックベータの利用者は、秋の正式リリース当日に消えるわけではありません。むしろ逆で、その日を境に一般ユーザーが同じメジャーバージョンへ一斉に上がってきます。

つまり夏のあいだにベータ端末で観測できていたはずの不具合は、秋になって初めて、全ユーザー規模で顕在化します。事前に数十件の手掛かりとして受け取れたものを、私は数千件の障害として受け取り直したことになります。

もうひとつ、あとから効いてきた事実があります。ベータ端末で起きていたクラッシュのうち、OS 側の不具合と言えるものは半分もありませんでした。多くは、こちらのコードがこれまで偶然通っていた箇所です。

破棄済みのビューへ非同期完了後に触っていた。日付の書式解析が特定ロケールの実装差に依存していた。オプショナルの強制アンラップが、以前は必ず値の入るパスだった。

OS が変わって初めて表に出ただけで、瑕疵はこちら側にありました。「ベータ由来だから様子見」という札を貼った瞬間に、自分のバグを一件ずつ見送っていたわけです。

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この記事で得られること
Platform.Version から os_track を判定し、リモート baseline で秋の GA 当日に自動追従させる実装
クラッシュフリー率の閾値を ga 99.5% / prerelease 98.0% に分け、アラートの誤発火を止める設計
プレリリース由来の不具合を「棚上げ」せずリリースゲートの警告枠で扱う判定コード
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