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開発ツール/2026-06-22上級

毎朝違う一言を出す日替わりリマインダーが、ある日から鳴らなくなる——iOSの保留64件という見えない上限

Rork(Expo)で作った日替わりリマインダーが、しばらく経つと無言で止まる原因はiOSの保留通知64件上限です。固定文言のカレンダートリガーと、日替わりコンテンツのローリング再スケジュールを動くコードで設計し、サマータイムや複数リマインダー併用でも狂わない通知を組みます。

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「毎朝8時に、その日の一言を届ける」。日替わりの引き寄せアプリにそんな機能を足したとき、私は素直に当日から30日分を一気にスケジュールしました。シミュレータでは完璧に動きます。ところが本番に出してしばらくすると、ユーザーから「最初の数日は鳴ったのに、その後止まった」という声が届くようになりました。

原因はコードのバグではありません。iOSが保留中のローカル通知を64件までしか抱えてくれないという、公式チュートリアルではほとんど触れられない上限でした。30日分どころか、朝と夜の二本立てにしていたら1か月分すら積めません。超えた分はエラーも出さず、静かに捨てられます。

ここからは、日替わりリマインダーを「鳴り続ける」設計に組み直す手順を、expo-notifications の動くコードで具体的に追っていきます。基礎的なセットアップ自体はローカル通知の基本実装ガイドに譲り、ここでは上限との付き合い方だけに集中します。

iOSが保留する通知は64件まで——超えた分は黙って捨てられる

Appleのローカル通知には、アプリごとに未発火(pending)の通知を最大64件しか保持しないという制限があります。65件目以降を scheduleNotificationAsync で積もうとしても、例外は飛びません。iOSは「発火時刻が最も早い64件」を残し、それ以外を保留リストから落とします。

ここで厄介なのが、repeats: true の繰り返し通知は1枠で1件として数えられる点です。「毎日8時」を繰り返しトリガーで組めば、消費するのはたった1枠です。ところが「毎日違う本文」をやりたくなると繰り返しが使えず、日付ごとに個別の通知を積むことになり、あっという間に64の壁に当たります。

つまり判断の分岐はシンプルです。

  • 文言が毎日同じでいい → 繰り返しトリガー1枚。上限はまず気にしなくていい
  • 文言を毎日変えたい → 個別スケジュール。64枠の予算管理が必須

私自身、この切り分けを最初に決めずに作り始めて遠回りをしました。先に「このリマインダーは固定文言か、日替わりか」を1つずつ分類しておくと、設計が一気に楽になります。

まず現状を観測する——いま自分が何件積んでいるか

設計を変える前に、計測です。getAllScheduledNotificationsAsync は現在保留中の通知配列を返すので、起動時にログを出すだけで「いま何枠使っているか」が見えます。

import * as Notifications from 'expo-notifications';
 
// 起動時に一度呼ぶ。本番では __DEV__ ガードしてログ量を抑える
export async function inspectPendingNotifications(): Promise<number> {
  const pending = await Notifications.getAllScheduledNotificationsAsync();
  if (__DEV__) {
    console.log(`[notif] pending=${pending.length}/64`);
    pending.forEach((n) => {
      // trigger の中身は型がプラットフォームで異なるので緩く出す
      console.log('  -', n.identifier, JSON.stringify(n.trigger));
    });
  }
  return pending.length;
}

pending.length が60を超えていたら、もう危険水域です。私は本番アプリでこの数値を起動ごとに内部メトリクスへ送るようにして、「気づいたら上限に張り付いていた」を未然に防いでいます。数字を見ずに通知を積むのは、残量メーターを見ずに燃料を入れ続けるのと同じです。

ここまでお読みいただきありがとうございます。

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毎朝違う一言を出すリマインダーがある日から鳴らなくなる——iOSの保留64件上限という見えない壁を理解し、回避する設計を手に入れられます
固定文言のカレンダートリガー1枚で済む場合と、日替わりコンテンツにローリング再スケジュールが要る場合を、動くコードで判断できるようになります
サマータイム・タイムゾーン移動・朝夜の二本立てでも時刻が狂わない通知設計に、自分のアプリを作り替えられます
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