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⬡ 開発ツール/2026-09-01中級

expo-paste-input で画像を貼り付けられる入力欄を作り、消える file:// を documents へ逃がす

チャット入力に画像やGIFを貼り付けられるようにする expo-paste-input の実装手順です。onPaste が返す file:// は一時ファイルで、送信までの間に消えることがあります。保存先を移す実装と、実機で確かめる順番をまとめました。

Expo219React Native239expo-file-system画像アップロード3個人開発217

✦ プレミアム記事

スクリーンショットを貼り付けて送れるようにしてほしい、という要望は、チャット画面を持つアプリならほぼ必ず届きます。長らく React Native の TextInput はテキストしか受け取らず、自前でネイティブを書くか諦めるかの二択でした。

8月末に公開された expo-paste-input は、その二択の外側に道を作ったモジュールです。手元で組み込んでみたところ、貼り付け自体は驚くほど素直に動きました。詰まったのはその先です。貼り付けた直後は表示できるのに、少し時間を置いてから送信すると画像が届かないことがあります。原因は、モジュールが返す file:// が何であるかを私が読み違えていたことでした。

この記事は、その読み違えを塞ぐところまでを含めた実装の記録です。

expo- で始まりますが、Expo SDK のモジュールではありません

最初に押さえておきたいのは、このモジュールの出どころです。

expo-paste-input は arunabhverma/expo-paste-input で公開されている MIT ライセンスのコミュニティ製モジュールで、Expo チームが提供する SDK の一部ではありません。Expo Modules API で書かれているため npx expo install expo-paste-input で入りますし、名前も expo- で始まります。この2つが揃うと、公式パッケージだと思い込みやすい構造になっています。

これは品質の話ではありません。サポートの主体が誰かという話です。SDK のバージョンが上がったときに追随してくれるのは Expo チームではなく、個人のメンテナです。個人開発でこの手のモジュールを本番に入れるかどうかを決めるとき、私は「壊れたときに自分で直せる範囲か」を判断の軸にしています。このモジュールは iOS と Android のネイティブ実装が数百行の規模で、貼り付けイベントを横取りして一時ファイルに書き出すという単一の責務しか持っていません。読める大きさです。だから採用しました。

逆に言えば、読まずに入れると、SDK 更新のたびに原因の分からないビルド失敗を抱えることになります。

入れた時点で、プレビュー中心の開発からは降りることになります

READMEに一行だけ、しかし決定的な注意が書かれています。ネイティブコードを含むため再ビルドが必要で、Expo Go では動きません。

# インストール
npx expo install expo-paste-input
 
# ネイティブを含むため、ここまで通して初めて動く
npx expo run:ios
npx expo run:android

Rork で生成したアプリを、プレビューで確認しながら育ててきた場合、この一行の意味は小さくありません。貼り付け機能を足した瞬間から、確認の手段が「プレビューで見る」から「開発ビルドを焼いて実機に入れる」に変わります。1回の確認にかかる時間が数秒から数分に伸びるということです。

私はこの切り替えを、機能単位ではなく時期単位で決めることを好みます。ネイティブモジュールを1つでも入れる予定があるなら、入れる直前ではなく、その週の頭に開発ビルドへ移してしまいます。中途半端に両方の環境を行き来する期間が一番事故を生みます。実機確認の入口についてはRork Companion で iPhone 実機テストを始める手順にまとめてありますが、そこから先へ進む判断がここです。

判断の材料を並べておきます。

状況推奨理由
まだ画面構成を試行錯誤している貼り付けは後回し反復速度を落とす投資は、形が決まってから
チャットが主機能で、要望が届いている今すぐ開発ビルドへ移行主機能の欠落は反復速度より重い
ネイティブモジュールがこれ1つだけ移行して問題ない依存が少ないほど再ビルドは安定する
審査提出が今週ある提出後に着手ネイティブ層の変更は提出直前に触らない
✦

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✦貼り付け機能を足す前に、プレビュー中心の開発から開発ビルドへ切り替える判断を、自分の状況で下せるようになります
✦onPaste が返す一時ファイルを送信前に安全な場所へ移す実装を書けるようになり、あとから再現しにくい「画像が消えた」という報告を先回りして防げるようになります
✦iOS のステッカーと Android のクリップボードで分かれる挙動を、実機で確かめる順番として持てるようになります
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