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◉ AIモデル/2026-06-17上級

Rork でバグ修正を AI に任せる線引き — 自己解決7割を運用に織り込むトリアージ手順

Rork に渡したバグの多くは数回の再生成で直りますが、一部は直すたびに別の症状を生む堂々巡りに入ります。任せ続ける範囲と手で引き取る範囲を分けるトリアージ手順を、退却ライン・回帰ガード・判断ログまで実例つきで整理します。

Rork611AI32バグ修正運用10デバッグ24

✦ プレミアム記事

設定だけ直すつもりが、気づけば一晩で 9 回も再生成を回していました。運用中の壁紙アプリで、特定の端末だけサムネイル一覧がときどき真っ白になる——その一件です。

Rork のチャットに症状を伝えると、最初の修正案はもっともらしく出てきました。けれど直したつもりの箇所を本番環境のビルドで確かめると、今度は別のリストでスクロールが引っかかります。そこをまた頼むと、最初の白画面が再発します。修正と再発を行き来するうちに、夜が更けていました。

翌朝に冷静になって気づいたのは、私が「直るまで頼み続ければいい」と無意識に思い込んでいたことです。Rork のバグ修正は確かに優秀で、私の体感でも、渡したバグのおよそ 7 割はほとんど手を入れずに片づきます。問題は残りの 3 割で、ここに同じ姿勢で踏み込むと、昨夜のような堂々巡りに入ります。

個人開発で複数のアプリを並行して回していると、この 3 割をいかに早く見抜いて手作業へ切り替えるかが、そのまま一日の生産性を決めます。以下では、夜なべの反省から組み立てた、バグを AI に任せ続けるか手で引き取るかのトリアージ手順を、退却ラインと回帰ガード、判断ログまで含めて書いていきます。

自己解決する 7 割と、手が必要な 3 割はどこで分かれるか

まず押さえておきたいのは、Rork が得意なバグと苦手なバグには、はっきりした傾向があるという点です。

得意なのは、症状が安定して再現し、原因が一つのまとまりに収まっているバグです。「このボタンを押すと必ずクラッシュする」「この画面だけ余白が崩れる」といった種類は、再生成の一往復で直ることが多いです。Rork は症状の記述から該当箇所を絞り込み、周辺ごと整える形で修正を返してくれます。

苦手なのは、症状が確率的にしか出ないバグ、複数の要因が絡むバグ、そして本番環境とプレビューで挙動が変わるバグです。昨夜の白画面は、画像キャッシュの破棄タイミングと描画の競合という、まさに確率的で複合的な種類でした。再現条件が言葉で固定できないため、Rork は毎回「ありそうな原因」を別々に潰しにいき、私はその場当たりの修正を順番に踏んでいたわけです。

この線引きを感覚に任せると、つい「あと一回頼めば」と粘ってしまいます。そこで踏み込む前に必ず通す判断軸を、三つに絞りました。

トリアージの判断軸を三つに絞る

新しいバグに出会ったら、Rork のチャットを開く前に、次の三点を声に出して確かめます。

1. 症状は決定的に再現するか

同じ操作で 100% 再現するなら、Rork に任せて構いません。再現手順を箇条書きで添えれば、修正の精度はさらに上がります。逆に「ときどき」「特定の端末で」という言葉が出た時点で、自己解決の確率は大きく下がると見ておきます。確率的なバグは、まず再現条件の特定を人間側で進めるほうが速いです。

2. 修正の影響は局所か広域か

一画面・一コンポーネントに閉じる修正なら、再生成の被害半径は小さく保てます。一方、広告(AdMob)の初期化順序や課金状態の判定のように、アプリ全体へ波及する箇所は、再生成が無関係なファイルまで揃え直すリスクを抱えます。広域に触るバグは、Rork に丸ごと任せず、人が境界を決めてから部分的に頼みます。

3. 失敗は取り返しがつくか

レイアウトのずれなら、間違えてもやり直せます。しかし、ストア審査直前のビルドや、課金レシートの検証ロジックは、失敗が公開済みユーザーへ届いてしまう領域です。取り返しのつかない場所では、AI の提案を採用する前に、必ず人間の確認を一段挟みます。

この三軸を通すだけで、昨夜の白画面が「確率的・広域・低リスク」に分類でき、最初から再現条件の調査に時間を割くべきだったと、はっきり分かります。

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この記事で得られること
✦症状の再現性・影響半径・失敗コストの3軸でバグを分類し、AI に任せ続けるか手で引き取るかを即断するトリアージ表
✦再生成を何回まで許すかの退却ライン(3回ルール)と、超えたときに手作業へ切り替える具体的な判断基準
✦手で直した修正を守る Jest の回帰ガードと、AI への引き継ぎを再現可能にする判断ログのフォーマット
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