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開発ツール/2026-06-19上級

Rork アプリのログ設計 — 何を残し、個人情報をどう伏せるか

Rork が生成したアプリは console.log が散らばりがちで、いざ不具合を追うときに肝心の情報が読めません。構造化ログ・ログレベル・個人情報の自動マスキング・本番での送信制御までを、そのまま使えるコードで設計します。

Rork420アプリ開発74ログプライバシー5運用7

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アプリの審査が通って数日後、特定の機種でだけ保存が失敗するという報告が届きました。手元では再現しません。こういうとき頼りになるのはログですが、Rork が書き出したコードを開くと、console.log があちこちに素のまま散らばっていて、肝心の状況がまるで読み取れませんでした。

個人開発で複数のアプリを App Store と Google Play に出していると、こうした「手元で再現しない不具合」は避けて通れません。そのたびに痛感するのは、ログは事故が起きてから足すのでは遅い、ということです。

同時に、ログには逆の危うさもあります。状況を細かく残そうとするほど、メールアドレスや認証トークンといった個人情報まで一緒に書き出してしまうのです。ここでは、追える量を確保しつつ、伏せるべきものは確実に伏せるログ設計を、手を動かしながら組み立てます。

散らばった console.log が役に立たない理由

console.log("保存しました") のような文字列ログは、その瞬間は分かりやすく見えます。けれども後から検索するときには、ほとんど手がかりになりません。

問題は3つあります。第一に、いつ・どの画面で・どのユーザー状態で起きたかが文字列に埋もれて構造化されていないこと。第二に、開発中の出力が本番にもそのまま残り、不要な情報まで垂れ流しになること。第三に、伏せるべき個人情報が無防備に混ざることです。

つまり必要なのは、ログを「読める形」に揃え、出す量を環境で切り替え、危険な値を自動で伏せる——この3つを1か所で担う仕組みです。

ログは構造化して初めて検索できる

まず、ログを文字列ではなくオブジェクトとして扱います。あとから機械的に絞り込めるよう、最初から JSON に寄せておく設計です。

// logger.ts — アプリ全体で唯一のロガー
type Level = "debug" | "info" | "warn" | "error";
 
type LogRecord = {
  ts: string;          // ISO8601 のタイムスタンプ
  level: Level;
  event: string;       // "save.failed" のような短い識別子
  screen?: string;
  meta?: Record<string, unknown>;
};
 
function emit(record: LogRecord) {
  // 開発中はそのまま、本番は後述の送信処理へ回す
  console.log(JSON.stringify(record));
}

ポイントは event"save.failed" のような短い識別子にそろえることです。自由文ではなく決まった名前にしておくと、後から「保存失敗だけ集める」といった絞り込みが一発でできます。

screenmeta に状況を添えれば、「どの画面で・どんな入力で起きたか」が構造として残ります。文字列に書き込むのではなく、フィールドに分けるのが要点です。

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この記事で得られること
console.log の散在を1つのロガーに集約し、JSON 形式の構造化ログへ寄せる移行手順
メールアドレス・トークン・端末IDを送信前に自動で伏せる、正規表現ベースのマスキング実装
開発では全部出し、本番では warn 以上だけ送るログレベル制御と、サンプリングでコストを抑える設計
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