「ノーコードでアプリを作りたい」と思ったとき、最初に詰まるのはツール選びです。Rork、Bubble、Glide。名前は聞いたことがあります。でも何がどう違うのか、どれを選べば後悔しないのかが分からありません。
ここでは3つのツールを実際に使った経験から、正直な比較をまとめます。PR案件ではなく、個人開発者として実際に使ったからこそ言えることを書きます。
そもそも3つはカテゴリが違う
比較の前提として、3つのツールはそもそも想定している「作るもの」が違います。
Rork は「AIを使ってiOS/Androidネイティブアプリを作る」ことに特化しています。Rorkに話しかければ、React Native / Expoベースのアプリのコードを自動生成してくれます。App StoreとGoogle Playへの提出もサポートされています。
Bubble は「Webアプリ・SaaSを作る」ためのビジュアルプログラミング環境です。データベース設計・ワークフロー・UI構築をノーコードで行えます。「ノーコードのWordPress」と呼ばれることもあります。
Glide は「Google SpreadsheetやAirtableのデータをモバイルアプリ化する」ことが最初の用途でしたが、現在はより幅広いビジネスツールに進化しています。
つまり、モバイルアプリを個人でリリースしたい → Rork一択に近いです。BubbleでモバイルアプリのUIを作ることは可能ですが、ネイティブアプリとしての体験は出せません。
作れるものと作れないものの違い
| 機能 | Rork | Bubble | Glide |
|---|---|---|---|
| iOS/Androidネイティブ | ✅ | ❌(PWA/WebView) | △(PWA) |
| Webアプリ | △ | ✅ | ✅ |
| プッシュ通知 | ✅ | △ | △ |
| App Store提出 | ✅ | ❌ | ❌ |
| カスタムデータベース | △ | ✅ | △ |
| 複雑なワークフロー | △ | ✅ | ✅ |
| AI生成(コード自動化) | ✅ | △ | △ |
注: この表は2026年4月時点の機能比較です。
料金の実態
Rork: 無料プランあり(機能制限)。有料プランは月額$24〜。ネイティブアプリのビルド・提出には有料プランが必要。
Bubble: 無料プランあり。有料プランは月$29〜。独自ドメインの利用やトラフィック増加に応じて費用が上がります。大規模なサービスになると月数万円以上になるケースも。
Glide: 無料プランあり。有料プランは月$49〜。ビジネス向け機能が中心で、個人開発者には割高に感じるかもしれません。
個人開発者の現実的なコスト感として、月1〜2本のアプリを作って試行錯誤する用途なら、Rorkが最もコストパフォーマンスが良いと感じています。
学習コスト・スピード感
Rorkの場合: 最初のアプリが動くまでの時間は、3つの中で最も短いです。「壁紙を表示するアプリを作って」という指示だけで、スクロール可能な画像ギャラリーの骨格が数分で動く状態になります。一方で、「思ったとおりの動きにならない」「UIが微妙にズレる」といった細かい調整で時間を食うことも多く、AIとの対話に慣れるまでに少し時間が必要です。
Bubbleの場合: 基本的な使い方を覚えるまでが一番大変です。「エレメント」「ワークフロー」「データタイプ」という独自概念を理解しないと前に進めません。ただ、一度慣れると非常に柔軟にWebアプリを構築できます。
Glideの場合: スプレッドシートの操作に慣れているなら、初日から何かを動かせます。ただ、複雑な機能を実装しようとするとすぐに限界に当たります。
どれを選ぶべきか、正直な結論
Rorkを選ぶべき人
- iOSとAndroidの両方でリリースしたい
- デザインや体験にこだわったアプリを作りたい
- プログラミング経験はないが、AIと会話しながら開発を進めたい
- 短期間でアプリをリリースしてフィードバックを得たい
Bubbleを選ぶべき人
- Webベースのサービス(予約システム・マーケットプレイスなど)を作りたい
- データベース設計と複雑なロジックが必要
- 将来的にスケールすることを想定している
Glideを選ぶべき人
- すでにGoogleシートでデータを管理していて、それをアプリ化したい
- 社内ツール・チーム向けツールを手早く作りたい
- モバイル対応のダッシュボードが欲しい
個人開発者がApp Storeで収益化を目指すなら、答えはほぼRork一択です。BubbleもGlideも、ネイティブアプリとしてのApp Store審査・提出フローを支援していません。
Rorkで作れないもの(複雑なWebサービス・企業向けSaaS)を作りたいときだけ、Bubbleを検討する、という使い分けが現実的だと思います。
Rorkで実際に感じた「ここが惜しい」
正直に書くと、Rorkにも課題はあります。
複雑な画面遷移やカスタムアニメーションの実装は、AIへの指示だけでは難しく、生成されたコードを自分で調整する必要が出てきます(Rork MaxはコードへのアクセスをサポートしているのでReact Nativeの知識があれば対応可能)。
また、特定のサードパーティSDKとの統合(一部の決済SDK、ハードウェア連携など)は、RorkのAIが対応していないケースもあります。
ただ、これらの制限は他のノーコードツールにも同様に存在しますし、Rorkは月次で大幅なアップデートが続いています。今の時点での制限が、3ヶ月後には解決されていることも多いです。
最終的な私の判断: モバイルアプリを作りたいなら、まずRorkを試してみてください。 無料プランで最初のアプリを作ってみて、その体験が気に入ったら有料プランへ、という流れが最も失敗が少ないと思います。