フィットネスアプリは App Store・Google Play で常に上位カテゴリのひとつです。しかし、「パーソナルトレーナーのような AI が毎日アドバイスをくれる」機能を持つアプリを個人で作るのは、これまでは高いハードルがありましました。
Rork を使えば、そのようなアプリをコードなしで構築できます。このチュートリアルでは、次の機能を持つ AI パーソナルトレーナーアプリを Rork で作る手順を解説します。
- 筋トレ・有酸素運動の記録機能
- 食事写真からのカロリー・栄養素推定
- AI コーチによる毎日のアドバイス
- 目標設定と進捗トラッキング
完成イメージ
作成するアプリの基本仕様:
アプリ名:FitCoach AI(仮称・後で変更可能)
主な画面:
- ホームダッシュボード(今日のサマリー・AI コーチのコメント)
- 運動記録画面(ワークアウト種類・セット数・重量・時間)
- 食事記録画面(写真添付・テキスト入力)
- 進捗グラフ画面(体重・運動量・カロリーの推移)
- プロフィール・目標設定画面
Step 1:Rork でプロジェクトを作成する
Rork にログインして「新しいアプリを作成」を選択します。
最初のプロンプトに次のように入力します。
AIパーソナルトレーナーアプリを作ってください。
機能:
1. ホーム画面:今日の運動・食事のサマリーと、AIコーチからの一言アドバイス
2. 運動記録:種目(胸・背中・脚・肩・腕・有酸素から選択)、セット数、重量またはタイム、メモ
3. 食事記録:テキストで食事内容を入力、おおよそのカロリーが自動推定される
4. 進捗グラフ:過去30日の体重変化・運動日数・摂取カロリーをグラフで表示
5. 目標設定:目標体重・1週間の運動目標日数・1日の目標カロリーを設定
デザイン:
- ダークモードをデフォルト
- アクセントカラー:エネルギーを感じるオレンジ
- タブナビゲーション(ホーム・運動・食事・進捗・設定)
技術要件:
- データはローカル(AsyncStorage)に保存
- シンプルでスポーティなUI
Rork がアプリの基本構造を生成します。生成されたプレビューを確認し、全体的な方向性が合っているか確認してください。
Step 2:AI コーチ機能を追加する
基本的な記録機能ができたら、AI コーチのアドバイス機能を追加します。
ホーム画面のAIコーチセクションを改善してください。
現在:固定のダミーテキストが表示されている
目標:ユーザーの最近の記録に基づいたパーソナルなコメントを表示
実装内容:
1. 直近7日間の運動記録と食事カロリーを分析
2. 以下のパターンでコメントを生成:
- 3日以上連続で運動していたら:継続を称える
- 2日以上運動をサボっていたら:優しく励ます
- 目標カロリーを3日連続超過していたら:食事に注意を促す
- 今週初めて運動したら:頑張りを認める
3. コメントは毎朝自動更新(日替わり)
4. 文体:友人のような親しみやすいトーン、絵文字を適度に使用
Anthropic Claude API を使って自然なコメントを生成してください。
APIキーは環境変数 CLAUDE_API_KEY から読み込みます。
Step 3:食事写真分析機能を追加する
食事記録画面に写真分析機能を追加してください。
現在:テキストで食事内容を手入力
追加機能:
1. カメラアイコンをタップして写真を撮影または選択
2. 写真をAIに送信して食事内容を分析
3. 推定カロリー・主要栄養素(タンパク質・脂質・炭水化物)を自動入力
4. ユーザーは数値を確認・修正してから保存できる
エラー処理:
- 写真が料理でない場合:「料理の写真を選択してください」と表示
- API エラー時:テキスト入力にフォールバック
- 推定値であることを明示するラベルを表示(「AI推定値」バッジ)
使用API:Google Gemini Vision API
APIキーは環境変数 GEMINI_API_KEY から読み込みます。
Step 4:ワークアウト種目データベースを充実させる
運動記録の種目リストを充実させてください。
現在:大まかなカテゴリのみ
目標:具体的な種目から選べるようにする
追加してほしい種目(カテゴリ別):
胸:ベンチプレス、インクラインベンチプレス、ダンベルフライ、
プッシュアップ、ケーブルクロスオーバー
背中:デッドリフト、懸垂(チンアップ)、ラットプルダウン、
シーテッドロウ、ワンアームダンベルロウ
脚:スクワット、レッグプレス、ランジ、ルーマニアンデッドリフト、
カーフレイズ、レッグカール
肩:ショルダープレス、サイドレイズ、フロントレイズ、
フェイスプル、アーノルドプレス
腕:バーベルカール、ハンマーカール、トライセプスプッシュダウン、
ライイングトライセプスエクステンション、ディップス
有酸素:ランニング、サイクリング、水泳、ジャンプロープ、
エリプティカル、ウォーキング
各種目に「基本的なフォームのポイント(1文)」を添えてください。
種目の検索機能(絞り込み)も実装してください。
Step 5:進捗グラフを改善する
進捗グラフ画面をより見やすく改善してください。
現在:基本的な折れ線グラフのみ
改善内容:
1. 体重グラフ
- 目標体重ラインを赤い破線で表示
- 7日移動平均を表示(日々の変動を平滑化)
2. 運動グラフ
- 週別の運動日数を棒グラフで表示
- 目標運動日数(設定値)を色で区別(達成週:緑、未達成週:赤)
3. カロリーグラフ
- 摂取カロリーと目標カロリーを並べて表示
- 過剰摂取した日を赤、適切な日を緑でハイライト
4. 期間切り替え:7日・30日・90日を選択できるタブ
5. サマリーテキスト
- 「先週より○kg減量できました!」のような達成感を伝えるメッセージ
- グラフの上部に大きく表示
Step 6:プッシュ通知でリマインダー機能を追加する
プッシュ通知機能を追加してください。
通知の種類:
1. 毎日の運動リマインダー
- 設定した時間に「今日の運動、しましたか?」と通知
- デフォルト時間:18:00(ユーザーが変更可能)
2. 食事記録リマインダー
- 昼食時間(12:00)と夕食時間(19:00)に記録を促す通知
- その日にまだ食事記録がない場合のみ通知
3. 週次レポート通知
- 毎週月曜の朝(9:00)に「先週の振り返り」を通知
- 運動日数・カロリー平均などのサマリーを通知本文に含める
4. 目標達成通知
- 週間目標を達成したときに即時通知
- 「今週の運動目標を達成しました!🎉」のような祝福メッセージ
Expo Notifications を使って実装してください。
iOS・Android 両方に対応させてください。
Step 7:App Store・Google Play への公開準備
アプリが完成したら、Rork Max の「2クリック公開」機能でストア申請を進めます。
アプリ情報の入力
Rork の設定画面で以下を入力します。
アプリ名:FitCoach AI(または任意の名称)
説明文(プロンプトで生成可能):
以下の仕様の健康・フィットネスアプリの
App Store 申請用説明文を作成してください。
アプリ名:FitCoach AI
主な機能:
- AIパーソナルトレーナーによる毎日のアドバイス
- 筋トレ・有酸素運動の記録(50種類以上の種目)
- 食事写真からAIがカロリーを自動計算
- 目標設定と進捗グラフ
ターゲット:20〜40代でフィットネスに関心のある男女
文字数:4000文字以内
キャッチコピー:30文字以内
キーワード:100文字以内(最もよく検索される用語)
スクリーンショット撮影のポイント
App Store に必要なスクリーンショット(iPhone 6.9インチ・6.5インチ)は、アプリで最も魅力的な画面を選んで撮影します。
特に見せたいシーン:
- AIコーチのアドバイスが表示されたホーム画面
- 食事写真を分析中の画面
- 達成感のある進捗グラフ画面
カスタマイズのアイデア
基本機能が完成したら、次のような拡張も Rork で実装できます。
ワークアウトプラン機能:月曜は胸、火曜は背中、など曜日ごとのトレーニングプランを自動提案する機能。ユーザーの目標(筋肥大・ダイエット・体力向上)に合わせてカスタマイズ。
フレンドとの共有・競争機能:友達の進捗が見えることでモチベーションを高める。週間ランキングや互いに応援できるコメント機能。
動画ガイド機能:各トレーニング種目の正しいフォームを示す動画(YouTube埋め込みで実装可能)。
有料サブスクリプション機能:基本機能は無料、AIコーチの詳細分析・カスタムワークアウトプラン作成などをプレミアム機能として提供。
全体を振り返って
Rork を使えば、AI パーソナルトレーナーアプリというテクノロジーとデータ分析を組み合わせた高機能なアプリでも、具体的な要件をプロンプトに書くことで構築できます。
重要なのは、最初から完璧を目指さず、コア機能(運動記録・AIアドバイス)から始めて徐々に機能を拡張していくことです。
フィットネスアプリは、自分自身がユーザーとして使いながら改善できる「身近なプロジェクト」でもあります。Rork で作ったアプリを実際に使い、不満点をすぐに修正していくサイクルが、良いアプリを生み出す近道です。